人気ブログランキング | 話題のタグを見る

けい。冬に桜の咲くところ出身。体内に7本のねじを持つ。2度の中国留学経験を持つ。中国語とその周辺をつれづれなるままに。


by johny_gee
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

20070630 无题

 えぇ[つぶろぐ]でも書きましたが午前中から雨より先に雷が鳴り始めまして、その後降り出した雨は今も止んでません。1日2日の雨ではどうにもならないんでしょうけど、中国北方は基本的に水不足ですからまぁ恵の雨と言えるのかもしれません。

 さてさて、少し前にも書きましたが最近「死」のことばっかり考えてます。いやばっかりじゃないな。よく考えてます、これくらいにしましょう。あ、わたし自身のではなく、全般的なね。えぇ日本人にとっての死とはなんじゃらほい、みたいな。わたしの足りないおつむじゃいっくら考えてみたところで分かりゃしないんですけど。

 昨晩、というかまぁ厳密に言うと今朝未明にかけて『硫黄島からの手紙』を見ました。この中で渡辺謙演じる栗林忠道と井原剛志演じるバロン西は「生き延びろ」とひたすら繰り返しますが、彼らの考え方は言ってみればアメリカで学んだ考えであって、「お国のために死ね」と言っているその他大勢が日本的な訳じゃないですか。しかも「生き延びろ」と言い続けた2人も最期は自害。む~。
 あ、ちょっと気になったんですけど、嵐の人が演じてた西郷、あの言葉遣いはどうなんでしょうか。当時の若者がどのような言葉遣いをしていらっしゃったのかわたしはちょっと知りませんが、あれじゃちょっとあまりに今風なんじゃありませんか?え~と竹の子族というのが流行ったのは何年程前なんでしょう、竹の子族の追ったNHKのドキュメンタリーの再放送を数年前に見たことがあるんですけど、その時わたしが一番驚いたのは彼ら彼女らの言葉遣いでした。あの人たちは当時まぁ言ってみれば不良とかそっち側な訳ですよね。もう言葉遣いが丁寧の何のって。テレビが今ほど大衆化してなかったから緊張してたのかもしれませんけど。いや、それにしても丁寧な言葉遣いでした。「さてさて」で始まっている今日の2段落目よりは少なくとも丁寧でした。それを考えるとこの映画の中であの言葉遣いはどうなんだろうってね、思っちゃった訳ですよ。


 で、今日の午後帚木蓬生さんの『臓器農場』という本を読みました。読むのはこれで2度目です。文庫本とは言え600ページある小説も日本語だったら数時間で読めるのになぁ、『紅楼夢』もこれくらいのペースで読めればいいのに、とかも思いましたがそれは置いといて。この作品でもまた否が応にでも「死」を意識させられる訳ですよ。脳死とは、無脳症とは、と。そして「生」とは何ぞや、と。


 と、ここで日本の平均寿命に思い至る訳ですよ。たしか今も日本は女性の平均寿命は世界一だったと思います。男女平均でも2位か3位でしょう。世界最高齢も日本人の方に最近なったというニュースを見た覚えがあります。数年前に中国の新聞で「日本人は100歳以上の高齢者が2万人以上いるが、日本の10倍の人口を持つ中国ではまだ1万人に満たない」という記事を読んだことがあります。この日本人の長寿っぷりは何なんでしょう。色々挙げられると思いますが、医療の進歩は間違いなくその理由の一つに挙げていいことでしょう。じゃ、日本の医療はどうしてそこまで進歩できたのかという疑問が出てきます。やはりそこには「生」に対する執着があったんじゃないでしょうか。需要と供給じゃありませんけど、長生きしたいと思っている人がいない国ではやっぱり医療の進歩は遅いような気がします。
 クラスメイトをはじめ、わたしがこれまで話してきた印象では「日本人は我々とは違う、死をも恐れない」みたいなイメージが中国人にはあるような気がします。裏を返せば中国人は生への執着心がより強いと言えるでしょう。「なら有人宇宙飛行なんかに金使ってないで、医療方面の山積みになってる問題解決に力を入れなよ」とか思ったりもするのですが、そう単純なものでもないんでしょう。

 そんな訳で、まとめもオチもなく、ただただここで終わりであります。

■DVDメモ
『硫黄島からの手紙』クリント=イーストウッド監督
■本メモ
『臓器農場』帚木蓬生 新潮文庫

↓↓「何をグダグダ言ってんだか知らんけど、まぁ押すくらい押してやるよ」そんなお気持ちで一つよろしく。
にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ
by johny_gee | 2007-06-30 22:40