20071207 《盲山》を見た
2007年 12月 07日
ジウさんは「見ている間本当に息をするのも忘れるくらい緊張感に満ちた映画」「是非、たくさんの人に見て欲しい」と薦め、jiyanYさんは「絶望的になる映画」「なんか…気持ちが沈んでゆく…」と言った中国映画《盲山》を見た。こりゃいかんわ。jiyanYさんじゃないけど、わたしも見ている内にぐったりした。《盲井》というのが同じ監督の前作で、同じく社会派(って言うのかしら?)だけど、なんと言うか質が違う。今作は見ていてどうにもこうにも痛々しい。被害者が女の子だからかなぁ。かわいそう過ぎてなんか内臓のどこかが気持ち悪くなった。
中国国内版は£∀☆の指導が入り、国外版とはエンディングが変わって元々監督が目指したものとは違うそうだけども、それでもこの映画はやはり監督自身もおっしゃっているように、そしてジウさんもおっしゃっているように、たくさんの人が見たほうがいいなと思う。
でもたくさんの人ってのは誰なんだろう。我々外国人がこれを見て「売られた女の子はかわいそうだね」「中国怖いね」「村人たちひどいね」と言うのは簡単だ。でもそれが何か解決に役に立つのか。『ホテルルワンダ』の中でも「この現状を外国の方に知っていただければ助けに来てもらえます」「いや、来ないね。ブラウン管の前でルワンダって怖いねって言うだけだ」とかいうセリフがあったじゃないか。それと同じことじゃないのか。
逆に解決のために外国人が出来ることはなんだろう。それ以前に解決のために外国人が何かするべきなんだろうか。もちろん人身売買はなくなるべきだが、それは外国人によってではなく自国民によって達成されるべきことなんじゃないだろうか。
解決解決と言っているけども、何を以ってして解決とするのかも問題だ。誘拐する人間もいなくなりました。農村に若い女性が売り飛ばされることもなくなりました。めでたしめでたし。が、嫁の来なくなった農村はついに誰もいなくなり滅びました。これじゃめでたしめでたしと言ってもいられないだろう。
これを見るべき中国人は誰なんだろう。一部の金持ちと数億の中流階級と9億の農民と。当の中国人はこの映画を外国人に見て欲しいと思うのだろうか。中国の現実を知って欲しいと思う人もいるだろう。出来ることなら隠し通したいと思う人もいるだろう。どちらの気持ちも分かる。
兎にも角にも色々と考えてしまう映画だった。色々考えてしまっても普段は書かないけど、思わずブログに書いてしまうほど考えてしまう映画だった。むぅ。
小さな感想をポツポツと。
・徳誠。おめーはホントに情けねー。
・バス運転手。タバコ一本でそう簡単に事を済ますな。いや、自分も大事、あんたは今後もあそこで運転手として生きていかなきゃならないってのは分かるけどさ。
・クラスメイトが以前「うちの方じゃshのはfになる」って言ってたけど、ここ(映画の舞台)もだよ!(中国語の発音の話。中国語を勉強したことない方には分からない話です。あしからず。)
・なんだかんだ言ってやっぱり国外版も見ておきたいとは思う。
・そしてやっぱり皆さんにも見ていただきたいと思う。
■リンク―お三方、無断リンク&TBご容赦。
・ジウさんのブログ『北京のジウ。トホホな日々。』より『中国の暗部を描いた映画『盲山』』
・jiyanYさんのブログ『破晓』より『騙された』
・福島香織さんのブログ『北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)』より『中国の女性人身売買』
※福島さんのブログでは福島さん自身の監督へのインタビューを読むことが出来ます。必見!!
↑ランキングに参加しております。情報が役立ったと思われましたら是非ワンクリックお願いします。
中国国内版は£∀☆の指導が入り、国外版とはエンディングが変わって元々監督が目指したものとは違うそうだけども、それでもこの映画はやはり監督自身もおっしゃっているように、そしてジウさんもおっしゃっているように、たくさんの人が見たほうがいいなと思う。
でもたくさんの人ってのは誰なんだろう。我々外国人がこれを見て「売られた女の子はかわいそうだね」「中国怖いね」「村人たちひどいね」と言うのは簡単だ。でもそれが何か解決に役に立つのか。『ホテルルワンダ』の中でも「この現状を外国の方に知っていただければ助けに来てもらえます」「いや、来ないね。ブラウン管の前でルワンダって怖いねって言うだけだ」とかいうセリフがあったじゃないか。それと同じことじゃないのか。
逆に解決のために外国人が出来ることはなんだろう。それ以前に解決のために外国人が何かするべきなんだろうか。もちろん人身売買はなくなるべきだが、それは外国人によってではなく自国民によって達成されるべきことなんじゃないだろうか。
解決解決と言っているけども、何を以ってして解決とするのかも問題だ。誘拐する人間もいなくなりました。農村に若い女性が売り飛ばされることもなくなりました。めでたしめでたし。が、嫁の来なくなった農村はついに誰もいなくなり滅びました。これじゃめでたしめでたしと言ってもいられないだろう。
これを見るべき中国人は誰なんだろう。一部の金持ちと数億の中流階級と9億の農民と。当の中国人はこの映画を外国人に見て欲しいと思うのだろうか。中国の現実を知って欲しいと思う人もいるだろう。出来ることなら隠し通したいと思う人もいるだろう。どちらの気持ちも分かる。
兎にも角にも色々と考えてしまう映画だった。色々考えてしまっても普段は書かないけど、思わずブログに書いてしまうほど考えてしまう映画だった。むぅ。
小さな感想をポツポツと。
・徳誠。おめーはホントに情けねー。
・バス運転手。タバコ一本でそう簡単に事を済ますな。いや、自分も大事、あんたは今後もあそこで運転手として生きていかなきゃならないってのは分かるけどさ。
・クラスメイトが以前「うちの方じゃshのはfになる」って言ってたけど、ここ(映画の舞台)もだよ!(中国語の発音の話。中国語を勉強したことない方には分からない話です。あしからず。)
・なんだかんだ言ってやっぱり国外版も見ておきたいとは思う。
・そしてやっぱり皆さんにも見ていただきたいと思う。
■リンク―お三方、無断リンク&TBご容赦。
・ジウさんのブログ『北京のジウ。トホホな日々。』より『中国の暗部を描いた映画『盲山』』
・jiyanYさんのブログ『破晓』より『騙された』
・福島香織さんのブログ『北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)』より『中国の女性人身売買』
※福島さんのブログでは福島さん自身の監督へのインタビューを読むことが出来ます。必見!!
↑ランキングに参加しております。情報が役立ったと思われましたら是非ワンクリックお願いします。
by johny_gee
| 2007-12-07 22:28